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医療輸出、キューバと協力  日本が医師教育、途上国へ

こういう取り組みは非常にすばらしいと思う一方、賛同したくても自分がキューバに赴任するのはちょっと・・・という医師が多いのがネック。

そこで、キューバへの出張研修スタイルではなくて、政府の負担で日本国内にこのような施設を作り、いろんな国から呼び寄せて研修する方が、より多くの人材を日本発で輩出できるのではないかと思う。研修中は、医療通訳として外国人患者が日本で適切な医療を受けるサポート役としても期待でき、メディカルツーリズム振興の一役を担える。

同時に、看護士や介護スタッフの養成所と日本語学校を併設すれば、将来の介護職員不足解消にもつながる可能性があるのではないかと。

他国の医師免許でも、日本国内で(認可施設内のみ、急患を除き日本人を診察しないなどの限定条件付で)医療行為を認める特例ができれば道が開ける。

 

日本経済新聞:2015年3月16日)

政府はアジアやアフリカ、中南米などの発展途上国での病院展開でキューバと提携する。キューバ人の医師に日本の医療技術を伝授し、進出先の病院で医療に従事してもらう。キューバは医療の評価が国際的に高く、約4万人の医師を国外に派遣している。豊富な医療人材を抱える同国と組むことで日本の「医療輸出」を加速させる狙いだ。

 研修拠点となる「日本医療センター」をキューバに設置。日本から医師や看護師を派遣し、キューバの医療人材に日本の医療機器の使い方や最新技術を習得してもらう。毎年開く医療連携協議会で取り組みを深める。近く正式に合意し、2016年度から始める梅田専太郎

 第1弾候補にはカンボジアが浮上している。北原国際病院(東京)がキューバ人を活用した事業に関心を示している。

 政府は医療の海外展開を成長戦略の柱に掲げており、年内にも高度な医療機器などをロシアに輸出する。海外展開に興味がある医療機関は少なくないものの、途上国への赴任を希望する日本人医師は少なく、人材の確保が課題になっている。

 キューバは幅広い病気やケガに対応する総合診療や予防医療で国際的に評価されており、外貨獲得などを狙い、途上国への医師派遣を進めている。日本と組むことで先端的な医療技術を吸収できる利点がある。

 政府は途上国に日本の医療を根付かせることで、医薬品や医療機器、健康食品などの輸出を増やすことを目指している。